在日コリアンが多く住む京都府宇治市のウトロ地区で26日、戦時中の飛行場建設に動員された朝鮮人労働者らが暮らしていた宿舎跡の解体が始まった。当時のまま残る最後の宿舎で、ウトロ地区の歴史は一つの節目を迎える。住民らが来年4月に開館予定の交流施設「ウトロ平和祈念館」の隣に建物の一部を移築する。
ウトロ地区は近鉄京都線伊勢田駅の西にある約2・1ヘクタール。元の地名「宇土口(うどぐち)」が由来とされる。終戦時には朝鮮人労働者ら1300人が暮らし、戦後には在日コリアンのコミュニティーになった。
だが、土地が転売され、住民らは裁判で地権者から明け渡しを求められた。2000年に敗訴が確定した後、11年までに韓国政府系財団の出資や民間寄付で土地の一部を買い取り、土地所有の問題が決着。国と京都府、宇治市が住環境整備を進め、17年末に公的住宅1期棟(40戸)が完成。23年の2期棟(12戸)の完成で、整備がほぼ終わる。
最後の宿舎は1943年ごろ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル